白梅

　　　　　　　　　　　

薪ストーブの 暖かさで早くも 花ひらいた 白梅👇

近所で 一番好きだった 立派な門構えの家

唐草を模した鋳物の 門扉から続く 蛇行する石畳の道
その両側には 森のように鬱蒼と 木が植えられて
家屋敷の 姿は全く 見えなくなっていた

住んでいる 家族を想像しながら 通るたびに 季節の花の香りがした

昨年の夏の終わり頃から何やら 工事が始まったと 思ったら
年が明けると 門扉はなくなり 広大な駐車場になっていた
百台近くは停められる広さがあった

蛇行していた砂利道は直線の百メートル近くあるコンクリートの道に変わり

「私有地です 関係者以外立ち入り禁止」の立て札が 以前あった 風情のある門扉の
場所に立てられていた

好きだった梅の木が 春を迎える前に またひとつなくなってしまった

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