一升瓶*
昭和の時代はお醤油でもお酒でも焼酎でも
一升瓶で売られていることが多かった
空き瓶になった一升瓶を酒屋に持っていくと
いくらかの返金があった
セブンイレブンができて、酒屋の光景が、がらっと変わって行った
それまでは近所の酒屋は薄暗くて一升瓶がずらり壁に沿って
並んでいた記憶がある
今では24時間、明かりが灯っている
いつの間にか液体物は紙パックに変わって行った
久しぶりに一升瓶に入った焼酎をいただいた
妙に有難い
味までワンランク上の気がしてくる
昭和生まれの魔法の筆は、久しぶりの一升瓶の質感、重さに
懐かしさがこみ上げて来た
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